福知山市と共催で開催する「~大学のあるまちづくり 市民公開講座~ 2012年度 成美市民大学」 “ふくちやま まちなか いまむかし”シリーズ第3回目(最終回)は、芦田信之本学教授が講師となり、「福知山の風景や歴史をデジタル化しよう(デジタルアーカイブスのすすめ)」をテーマに3月2日(土)本学4号館103講義室に於いて開催されました。

 

近年、情報通信技術の発達により、様々な情報媒体のデジタル化が可能になったばかりでなく、世界中の位置情報の把握が可能になり、いながらにして世界旅行を体験するようなことも可能になりました。
また、ドライブレコーダーやライブカメラのように日常生活をデジタル記録することで安心安全に役立てたり、運動量や食べたものを記録し、蓄積することで日頃の健康管理に役立てたりすることも容易になってきています。

「デジタルアーカイブ」という言葉を耳にしたことがある方もおられるかと思いますが、「アーカイブ」とは「書庫」の意味であり、「デジタルアーカイブ」とは、文書や映像、写真、音声等の資料をデジタル化して保存することです。
資料は蓄積されてくると、その保管場所に困るばかりでなく、経年劣化が進んでいきます。そこで資料をデジタル化して保存することによって、保管場所や劣化の問題が解決されるばかりでなく、アクセスが容易になったり、写真と音声と位置情報を組み合わせるといったような、それらを用いた新しい表現が可能になります。

その活用方法として、福知山の昔の写真や歴史資料、あるいは家族の写真等をデジタル化して保存し、ビデオのように編集して楽しむ事例が紹介されました。
確かに、デジタル化とインターネット上へのアクセスの容易化に伴って発生する著作権や肖像権の問題といったことも残されています。ですが、デジタルアーカイブとその活用によるさまざまな楽しみ方や無限に広がる可能性について、受講者の方々の興味関心は高く、活発な質疑応答もなされました。
記録を残していくことは、単に昔を懐かしむばかりでなく、歴史を後世に伝えていくために大きな役割を果たします。今はその利用方法がわからなくても、その記録は後に役に立つかもしれません。

 

(受講者の感想)
・昔の新聞スクラップは茶色に変色し、活字も細かく、そのまま保存するにも場所が狭くなり、デジタル化で保存できないかと考えていたので、非常に参考になりました。同様に、写真のデジタル保存も参考になりました。(70代男性)
・私自身、自分の興味のある情報しか見ようとしないので、一番身近な福知山についてこれからもっとアンテナを張って知らなければいけないと思いました。実際に画像や映像を見ながらの講演はとても聞きやすかったです。(20代女性)

今回を持ちまして2012年度の成美市民大学公開講座は終了となります。参加いただいた受講者の皆様、誠にありがとうございました。
今後もより多様で多くの学びの機会を提供できるよう一層励んでいく所存ですので宜しくお願い申し上げます。

 

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