拝啓 「暑さ寒さも彼岸まで」と申しますが、朝晩すずしくなりようやく秋の気配となってきました。
さて、東日本大震災で被災された方を元気づけようと始まった「風のチャペルプロジェクト」の結婚式は、9月17日京丹後市のセントラーレホテル京丹後にて無事執り行うことができました。これもひとえにご協賛、ご協力をいただいたみなさまのお陰と大学を代表し、心から御礼申し上げます。
挙式が終わり、1組の夫妻とお母さんを京都駅にお送りする車の中で、お母さん(震災でご主人を亡くされた)が「思った以上にたくさんしてもらってありがとう」と感謝の言葉を、ふともらされました。私はその言葉を聞き、学生たちの努力は報われたと思いました。
このプロジェクトを立ち上げた当初、私のもくろみのひとつに学生の人としての成長がありました。人のために自分の時間を割いて働くことの意味を知ってほしい、また、社会人として働く前段である大学生として、企画力やコミュニケーション能力を育んで欲しいと願っていました。学生たちは、この「風のチャペルプロジェクト」を経験することにより、私の期待通り大きく成長してくれました。
「風のチャペルプロジェクト」が成功できたのは、さまざまな方のご支援・ご協力があったからです。共催いただいたセントラーレホテル京丹後の社長とスタッフの皆さまをはじめとして、協力金や品物の提供をいただいた企業の皆さまや個人の皆さま、学生の取り組みを取り上げていただいた新聞社やテレビ局の皆さま、京都への新婚旅行を企画運営してくださった京すずめの会の皆さま、はじめから最後までドキュメンタリー取材に来ていた日本大学芸術学部の学生たち等、ここに書ききれない多くの方にご協力をいただきました。
ここに、紙面を借りまして、みなさまのご支援・ご協力で無事終了できましたことを報告し、御礼の言葉とさせていただきます。
東日本大震災の復興はこれからも続きます。成美大学・成美大学短期大学部の学生たちは、このプロジェクトでその役目を終えたわけではありません。今後も彼らなりの支援活動を行うでしょう。皆さまには、引き続き学生の活動を見守っていただきたくお願い申し上げます。 敬 具
2011年9月30日
成美大学 学長 戸祭 達郎

