―入試の本番にあたり受験生、保護者の皆さま、高校の先生方へ―
                     
                                                                                                 成美大学長  戸祭達郎
 はじめに
 成美大学は建学の精神にもとづく教育によって、地域や社会が必要とする人材を育成し、すぐれた就職実績をあげてきました、これは、学生一人一人がかなりの水準の基礎学力と就職力を身につけることができた結果です。現在も時代の変化に対応して、思い切った授業改善を行っており、力強く進化しています。

 

1.教育方法をたゆみなく改善し、身につく授業を進めています
  本学は教育改善に鋭意取り組み、具体策を実行に移しているところです。
 これまでも一部試行してきましたが、本年度後期から1、2年生対象の基礎演習において2人教員担当制を全面的に実施します。これによって意欲的な学生の学力を飛躍的に向上させます。また、意欲の不足する学生についても、きめ細かく指導し、どの学生も、着実に基礎学力や就職力を向上させるように致します。2012年度からはさらに充実し、基礎演習を1,2年生とも週2回2人教員担当制にすることを決めています。
 講義科目では、その日の授業で学んだことはその日の授業で身につけるために、90分の授業時間のうち60分を講義にあて、30分は小テストとその解説を行います。これによって教育効果を抜本的に高めるとともに、就職力にとって欠かせない自己管理能力、すなわち「自分の問題は本人自身が責任を持ち、決定する能力」を養成します。
 これらの工夫は1学年に多数の学生を抱える学部では、教員数の面からも大変困難です。世間から高い評価を受けていても、大規模な大学では入学者の15%以上が中退、15%以上が留年し、卒業に5年以上かかるという実情も散見されます。保護者の皆さんの経済的負担にもかかわらず、学生が多過ぎる大学では一人一人の学生の面倒をみるシステムに限界があるということです。

 

2.公務員、国家資格、有力企業への道を強力にサポートします
  これまでも行政機関、有力企業への就職に一定の実績をあげてきました。近年の成果としては診療情報管理士の資格を取得し、公立病院や大病院など医療機関に就職していることがあります。
経営情報学部の2学科は2012年度から5コース制に拡充、実施予定です。
                   
ビジネスデザイン学科

  (総合ビジネスコース・観光ビジネスコース・スポーツビジネスコース)                   
医療福祉マネジメント学科

  ( 医療情報コース・健康福祉コース)

 進路や就職に関する各コースの明確なコンセプトの実現によって、一人一人の学生は学力を向上させ、マナーやコミュニケーション力などの就職技法を身につけることができます。
 2012年度からは正課の授業を土台に専門学校の協力を得て、公務員試験対策講座、難関資格取得講座を整備し、公務員や有力企業への就職を強力に支援します。卒業時にすべての学生が北近畿、京阪神、ひいては全国で公務員合格、有望企業への就職など厳しい就職戦線を勝ち抜けるよう一層の工夫、努力を致します。

 

3.進化をつづける成美大学で、ともに成長していきませんか
 2010年度に文部科学省が認証した第3者評価機関から入学者減に起因する問題点の指摘を受けましたが、大学は間をおかず、同時並行的に必要な改善を実行するとともに、一層魅力的な大学づくりに全学一丸となって取り組んでいます。
  学生生活を意義あるものとするために、新入生歓迎祭や大学祭、サークルをはじめ学生の自主企画、自主イベントに大学としても様々なバックアップを行っています。マスメディアで大きく報道されたイベント「風のチャペルプロジェクト(東日本大震災の被災者カップル3組を丹後に無料招待、結婚式を挙げるという企画。詳細はホ-ムぺ-ジをご覧ください。)」はその一つです。
 さらに北近畿唯一の4年制大学として、地域活性化センターを拠点に地域社会の活性化に貢献してきました。本年6月には地域連携の強化を図るために、京都府、兵庫県北部の多数の首長、市や町の商工会議所、商工会のご参加を得て「成美大学活性化推進協議会」(委員長・松山正治福知山市長)を作っていただきました。京都府の山田知事からも、あたたかい支援と期待の言葉が寄せられています。
 受験生、保護者の皆様、高校の先生方には熱意あるきめ細かい指導、就職力が確実に身につく本学の教育に御理解をいただき、一人でも多くの方が受験、入学されますようお願い申し上げます。
                                               (2011年9月)
 (追記)
 本学が実施に移している授業方法の改善や就職力強化の具体的努力は、以下の「個別指導と就職力を最重視する成美大学の教育」に示していますので、ご参照いただければ幸いです。

 

 

 

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個別指導と就職力を最重視する成美大学の教育
-経営情報学部の教育改善のご説明-
                                       副学長・経営情報学部長
                                               内  山  昭

1.本学の教育3目標
 本学経営情報学部は公務員試験合格や難関資格取得、有力企業への就職など「希望の就職」実現を最大の任務とし、3大目標に沿って教育に取り組んでいます。
 ① 経営学・情報学及び関連分野の専門的知識・理論の習得
 ② 職業人・社会人に必要な資格の取得
 ③ 自己管理能力(自分の問題に責任を持ち、自身で決定する能力)の向上
 専門的知識の習得は大学教育の本来の任務ですが、同時に専門的知識は基礎学力を土台とします。学生の中には何らかの事情で、基礎学力が十分でない学生もいます。基礎学力とは「一般知識、教養、時事問題理解、高度な文章の読解力、論理的な文章力」から成りますが、本学では基礎学力の向上にも力を入れています。加えて一人一人の学生について、実際の就職において威力を発揮する技法(就職技法)、マナー、態度、話し方、コミュニケーション力の養成を図っています。
 すべての学生がこの3つの能力を身につけられるように、他の大学にはない教育の改善、工夫を行っています。これらの手厚い個別指導や就職指導は本学だからできることで、学生の多い大学では大変困難です。

2.基礎演習(1.2年生)の2人教員担当制の実施
 本学はこれまでも全員が受講し、10-15人のクラスを単位とする基礎演習を1、2年生とも実施してきました。2つの演習の獲得目標は就職力の土台となる基礎学力の養成、強化にありますが、本年後期から2つの基礎演習について2人教員担当制とします。学生の学力状態は様々ですので意欲的な学生をさらに伸ばし、意欲の足りない学生については原因を把握し、積極的に学習に取り組めるようにするためです。これは一人の教員では容易でありませんが、2人の教員の分担協力によって可能になります。さらに2012年度からは基礎力演習(1年),就職力演習(2年)という名称に変え、2人教員担当・週2回制でやることを決めています。

3.授業の「60分講義・30分小テスト制」
 教員が一方的に話すことが多かった授業を抜本的に改善し、「60分講義・30分小テスト制」を実施します。これは講義自体を60分とし、習得度確認の小テスト、文章作成などに30分をあてるものです。そして小テストは添削して次回の講義で返却されます。これによってその日の授業で聴いたこと、学んだことが、本当に身につくことになります。
 毎週小テストがあるということになると、学生諸君が否応なしに自宅学習をすることになることも期待出来ます。私たちはすべての学生が豊かな潜在力を持っていると確信していますので、帰宅後にあまり学習をしなかった学生が、自宅でも学習をするようになると考えています。

4.専門演習(3、4年生)における専門教育と就職指導
 3、4年生対象に専門演習がありますが、学生数の多い大学では20-25人のクラスが普通です。本学の特色はクラス単位が10人以下で、教員の指導がすべての学生にゆきとどきます。
 専門演習では学術書を学び、学んだことを発表し、最終的には論文にまとめます。指導の教員は専門書の読解、発表レジュメの作り方、論文の添削、修正を根気よく指導しています。この繰り返しを通じて学生は専門的知識と基礎学力を着実に向上させていきます。専門演習のもう1つの柱は就職指導です。教員は職業選択、産業や企業の選択について適切なアドバイスを行い、一人一人の学生について希望の就職実現を多面的にサポートしています。

5.公務員受験対策講座、高度な資格取得講座の拡充
 地域に貢献できる職業として、また安定した職業として市町村、府県の行政職員、警察、消防、各種行政機関を希望する学生に総合的な支援を行っています。公務員合格や高度な資格取得は、正課における専門知識や基礎学力が基礎となりますが、それだけでは不十分です。試験対策を系統的にしなければならないからです。2012年度からは公務員をはじめ就職対策講座をさらに拡充し、専門学校の協力を得て1年生から4年生まで一貫した公務員受験講座(有料ですが、格安の負担で)を実施致します。
 社会的に評価の高い資格や検定試験合格は、希望の就職を可能にする上で強力な武器になります。日本商工会議所(日商)の簿記検定について、すべての学生がまず3級を取得するとともに、多数の2級合格者の輩出を目指しています。これは税理士や公認会計士などの合格への手掛かりとなります。