平成27年7月24日(金)に本学で行われた、国立大学法人京都工芸繊維大学と成美学園の包括協定調印式の挨拶文(全文)を掲載します。

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 国立大学法人京都工芸繊維大学 学長 古山正雄 様 挨拶文
 
 京都工芸繊維大学の学長の古山でございます。
 平素より、本学の事業にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

 このたび、学校法人成美学園様と連携・協力に関する包括協定を締結させていただく運びとなりました。

 成美学園は、教育と福祉を掲げられている福知山市及び中丹地域だけでなく、北近畿における高等教育の一翼を担って来られました。

 福知山市は、長田野工業団地を有するものづくりの町でもあり、理工系の教育機関である本学としては、技術者育成の教育・研究が可能となるため、本日、包括協定を結ばせていただくことは本学にとって非常にありがたいことであり、深く感謝申し上げます。

 本学は、平成25年度文部科学省「地(知)の拠点整備事業」に、舞鶴工業高等専門学校と共同申請を行いました「京都の産業・文化芸術拠点形成とK16プロジェクト」が採択され、京都府北部地域と数々の取り組みを進めているところでございます。

 特に、本学では、来年度北京都分校を用いた地域創生テックプログラムを設置する予定で準備を進めており、現在、文部科学省と協議を進めています。分校設置が認められた暁には、福知山市様が進めておられる「新しい公立大学」とともに、地域振興と人材の育成を進めてまいりたいと存じます。

 最後になりましたが、成美学園並びに福知山市の益々のご発展と小西理事長をはじめ、成美学園の皆様方のご活躍とご健康をお祈りいたします。

 簡単でございますが、ご挨拶とさせていただきます。

 学校法人成美学園 理事長 小西健司 挨拶文
 
 本日、古山学長をお迎えし、福知山市嵳莪副市長の立会のもと、国立大学法人京都工芸繊維大学と包括支援協定を結ぶ日を迎えましたことは、成美学園にとって新たな歴史を記す大きな喜びの時であります。

 昨年の秋、森迫副学長が、成美学園のキャンパスを視察され、そして2月には、古山学長が平成23年に学び舎の歴史を閉じた福知山女子高校舎をご覧になり、「この地に分校を」との意向を示され、そして、3月にはその計画案を発表されました。

 当時、本日、ご出席いただいている正副会長のリードのもと「成美大学の公立化を求める市民の会」が精力的に活動を展開され、学園は、この運動を力、支えとして、成美大学の公立化に向けて懸命に取り組んでいる時でありました。

 「何故に今、公立化なのか」という声もある中、この分校開設の計画発表は世論の大きな関心を呼び、風向きを変え、理解を深める誠に大きな力となり、学園の教職員、喜びの心でその報道を手にしたところであります。

 この3月には福知山市は成美大学を新たな公立大学として運営する「学びの拠点」構想を発表され、平成28年4月開校に向けて鋭意、取り組みを進めておられます。

 地方都市・農村圏の人口減少は地域の疲弊をもたらし、地域社会の持続は国策課題となり、地方創生としてその施策が展開されつつあります。

 大学は地域再生の知力であり、地元の若者の流失を留め、また、市外から若者を引き込む教育装置・インフラであります。

 そして、私どもの成美高校を始め、私学の高校も市外から多くの若者を引きつけていることはご承知の通りであります。

 この成美学園の敷地に理系の国立の大学・文系の公立の大学そして私立の高校が共存して連携発展していくことは、こうした北近畿の地域課題解決の大きな力になると確信をしています。

 本日の協定を機に、連携を更に密にし、旧福知山女子高校の学舎が再び大学の学び舎として「灯」が灯り、この芙蓉の杜のキャンパスが福知山市の「新しい知の拠点」として、発展することを願い、そして、今日までの京都工芸繊維大学のお取り組みに感謝申し上げ、ご挨拶といたします。